ケビン デュラントが膝を怪我:骨挫傷って何?

NBAのゴールデンステイト ウォーリアーズのケビン デュラントが
昨夜(2017.02.28)のワシントン戦で膝を怪我しました。
MRIにより、膝内側側副靱帯損傷 (2度) と脛骨骨挫傷と診断されました。
チームによると、復帰の目処は立っておらず、4週間後に再評価するとのことです。

骨挫傷とは何でしょう?
骨折や靭帯損傷ほど重症に聞こえないかもしれませんが、
骨挫傷は結構大きな怪我で、とても痛いです。
一般的に骨挫傷とはどういう怪我か見て見ましょう。


骨挫傷のイメージ。彼のものではありません。
写真:http://www.ehealthstar.com

骨挫傷とは?
骨挫傷とは骨折の一歩手前と言える怪我です。

骨挫傷は骨の内側の組織が損傷し、血液と体液が溜まる怪我です。
しかし、骨の外側に損傷はありません。

骨折 vs 骨挫傷
骨折の場合、骨の外側と内側の組織の両方が完全に損傷しますが、

骨挫傷の場合は骨の内側の組織だけが損傷し、
外側の組織に損傷はありません。

原因
骨挫傷は普通、骨への圧迫によって起こります。

メカニズムは2つあり、
1、関節内での骨と骨との衝突、もしくは、
2、外からの関節への直接的な衝撃、
によるものです。
骨挫傷はフットボールやサッカー、
バスケットボールなどで起こる怪我です。
突然の停止や強い地面への着地、
関節の突然の曲げなどが原因となります。
膝関節での骨挫傷は前十字靭帯(ACL)や
内側側副靱帯(MCL)損傷に伴うことが多く見られます。
前十字靭帯断裂の80%に骨挫傷が確認され、
それは大腿顆もしくは脛骨プラトーに起こります。

徴候と症状
激しい痛みと関節の腫れが一般的にみられます。

診断法
骨挫傷はMRIで映し出されることにより診断されます。

骨挫傷は骨の内側の損傷のため、レントゲンでは映し出されません。

治療法
安静そして、

松葉杖により関節への免荷(荷重しないようにすること)、
副え木(ブレイス)。
骨挫傷は骨折に近い怪我なので骨折と同じような方法で治療されます。

完治までの時間
一般的に6-8週間もしくはそれ以上。

参考文献
DeAngelis, P. Joseph and Spindler, P. Kurt, Traumatic Bone Bruises in the Athlete’s Knee, Sports Health, 2010 Sep; 2(5): 398–402.
http://www.nba.com/warriors/news/durant-injury-update-20170301
http://www.physio-pedia.com/Bone_bruise
http://www.ehealthstar.com/conditions/bruised-bone

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この記事を書いた人

パフォーマンスインテグレーション代表
全米アスレティックトレーナー協会公認、アスレティックトレーナー(ATC)

東京の市ヶ谷で怪我の予防と施術、リハビリテーション、トレーニングを行なっています。腰痛や膝の痛みのリハビリの専門家です。ブログではスポーツ障害や健康に役立つ情報を中心に発信しています。

アメリカの大学(NCAAディビジョン1)にて多競技でアスレティックトレーナー(ATC)として12年間働きました。多くの大学生やプロアスリートの怪我の予防や治療、リハビリを行なってきました。

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